なころん心のブログ

心のままに書き綴りたいです。

女の武器

アタシは性悪よ。

でも、何もなくしては性悪にはならんのさ。

性悪になる時はね、大切な人を侮辱された時、傷つけられた時よ。

 

パパを侮辱された。

場はクラシックコンサートだった。

 

アタシが少し精神疾患があるし、心身ともに力がない状態なものだから、パパは会場まで車で送ってくれて、付き添ってくれたのよ。

 

パパはクラシックコンサートに慣れていない。

クラシックコンサートの暗黙の了解の世界も分からんのさ。

 

ちっっっとも、悪気なんてないのにさ、

 

私のためについてきてくれたのに、それなのに…アタシのパパがコンサート中に本を読んだりパンフレットを見てカサカサ音がしたことで、気分を悪うしたオヤジがいたのさ。

 

それは分かる。

 

休憩中、アタシがトイレから出て会場に帰って来た時に、そのオヤジはアタシに言った。

 

「ご一緒ですか?」と…。

 

アタシは会場で声をかけられたということは、仲良く「素晴らしい音楽ですね!」とか、そんな会話になるとばかり思っていたのさ。

 

笑顔で「はい。父娘です!」と答えた。

 

そしたら「じゃあ、お父さんに注意してください。うるさいし、邪魔だし目障りなので。」

とか抜かしやがった!!

 

クラシックコンサートのマナーについて注意して欲しい、というだけなら私だってこんなには傷つきゃあしないさ。

 

「邪魔」だと!?

「目障り」だと!?

 

それって注意じゃないよね。悪口だよねぇ💢

 

人の親に対して「邪魔」だとか「目障り」とまで言った上に、娘の私にパパの代わりに謝れだと!?

 

アタシだって、人前でのあからさまな喧嘩は🤜嫌いさ!!だからパパに注意してから、そのオヤジに「申し訳ありませんでした。」と謝ったさ。

 

そしたら、そのオヤジの「ザマアミロ!!」と言わんばかりの鼻持ちならない態度ったらさぁ!!

 

オヤジの表情が本当に「ザマアミロ!!」そう語っていたさ。

 

アタシはオヤジに謝ったそのすぐ後で、まるでオヤジの土足で自分の頭を踏まれたような屈辱感に傷ついたのさ!!

 

オヤジの言うことが間違っているわけでないが「邪魔」「目障り」

 

これって、アタシなら心の中で思っていても、面と向かって人には言わないね!!💢

 

よくもそんな酷い、人を傷つけるようなことが言えたものさ!!

 

大好きなパパの悪口を言われた私はどうしようもなく悲しくなった。

 

顔に手を当てて、会場で泣いた。

 

ステージではピアニストがピアノを弾いていた。そう…この曲が、ピアニストの演奏が聴きたくて会場に足を運んだのに…。

 

アタシの心はパパの悪口を言われた悲しみと怒りでいっぱいになって、音楽を楽しむどころじゃなくなっていたんだ…。

 

アタシはここで「女の武器」を使おう。「女の武器」を使ってパパを侮辱したオヤジの評判を落としてやれ!!そう思ったんだ。

 

ほら、松田聖子ちゃんがアイドル時代、ぶりっ子とか、泣いているのに目から涙が出ていない「嘘泣き」とか言われてたじゃん。

 

昭和を知ってる人なら分かるよね!?

 

本当に悲しかった。顔に手を当てて、涙はそれほど出ていないのに肩を大袈裟に震わせて悲しみの演技をしたのさ。

 

見ていた人は見ていたと思うからね。オヤジが私に「注意しろ。」とか「謝れ。」と言わんばかりの態度をとったこと。

 

それから「邪魔」「目障り」私にとって許せない発言をしたことを!!

 

私が大きく悲しめば、悲しむほど、悲しみを大袈裟に表現するほど、オヤジの評判が落ちるとアタシは思ったのさ!!

 

オヤジの評判を落として汚れ役にしてやれ!!

 

そう思ったのさ!!

 

アタシが泣いている姿を見ている人たち。

一部始終を見ていた人たちは「あのオヤジがあんな酷い言い方をするから…。」

「意地悪で酷いオヤジだなぁ。」

そう思うだろうと…。

 

さらりと流せないよ。

 

傷ついている心が癒えないうちは、忘れて他のこと考えろだなんて言われても出来ないよ…。

 

会場で、肩を震わせながら泣いている私の肩を優しく叩きながら、パパは「大丈夫か?大丈夫か?」と繰り返し心配そうに言っていた。

 

悲しみの雰囲気溢れる父娘はピアニストの演奏の途中で会場を後にした。

 

あのオヤジはどう思っただろうか??

 

ほんの少しでも優しい気持ちのある人ならば、「言いすぎたかな?悪かったな…。」

そう思うだろうと思う。

 

でも、私は決してそうは思わない。

悲しみ溢れる様子で会場を出た私たち父娘に対して、「オマエらなんか、出ていって貰った方がみんなの為だ!!傷ついたなら、悲しいなら勝手に悲しめ!!邪魔者が!!」

そう思ったんだよ。あのオヤジは!!

 

だって優しい気持ちのないオヤジだから…。

 

アタシは意地悪をされたり、嫌がらせを受けた時はいつも思うんだ。

 

相手に優しさや罪悪感などない!!

ザマアミロと思ってるんだと…。

 

そうさ。あのオヤジはコンサートが終わった後も私の悲しみなど少しも思わずに、極上のワイン🍷高級料理店の食事にデザートコースを愉しんでいたのだろうと…。

 

そうさ。意地悪な人間ってそういうもんだよ。

 

人が悲しんでいる様子を見ても痛くも痒くもなんともないのさ!!

 

…悔しい…。

 

本当に…悔しい…。

 

…涙…。