銀河鉄道の夜
私も2回くらい読んだことがある。
忘れている箇所も多いけれど、あの作品は、人間というものはつくづく孤独な存在だなぁ、と思わせられるような気がする。
貧しくていじめられっ子のジョバンニは、活版の仕事をしなくてはならず、忙しさのため学校の勉強にもついていけなくなっていた。
ジョバンニにとって友達と思える子供はカムパルネラという賢い子であった。
ジョバンニとカムパルネラと一緒に銀河の本を見て楽しく過ごした。確か、たった一回きりの楽しい2人の時間だったと書かれていたように思う。
確か銀河のお祭りの日の夜だっただろうか?
ジョバンニはある丘だったか草原だったかで疲れきって仰向けになって、眠ってしまう。
いつのまにかジョバンニは銀河ステーションにおり、銀河鉄道に乗っていた。
カムパルネラとは最初から一緒だったのか途中で一緒になったのかは忘れたが、2人は銀河鉄道で様々なものを見て、様々な人たちに出会った。
様々なものも、様々な人たちも、その場その場ですれ違ったいったような気がする。
「出会えて嬉しい。」でも、「ごきげんよう。」と…。
最後にはカムパルネラとも別れることになり、草原で眠っていたジョバンニは、ハッとなって目覚めた。
今まで、見ていた銀河鉄道は疲れた体を草原に投げ出していつのまにか眠っていた時に見た夢だったのだ。
人生はいろいろな人との出逢いがあるけれども、淋しい思いが強い人ほど、「ずっと友達でいたい。」そう思うけれど、長い付き合いであろうと、短い付き合いであろうと、最後は結局「ごきげんよう。」となる。
人は基本的に孤独な存在だということを伝えているような、そんな作品な気がする。
もう、何年もずっと読んでいないから、間違った記憶や忘れている箇所も多いと思うけれど…。